バレエ ストーリー[17]
✪ 初演 : 1877年2月4日 マリインスキー・バレエ
✪ 音楽 : レオン・ミンクス
✪ 構成 : 3幕
✪ 背景 : 古代インド
✪ 主な登場人物 : ニキヤ
ソロル
ガムザッティ
大僧正
✪ ストーリー :
古代インド。戦士ソロルは寺院の舞姫(バヤデール)であるニキヤとひそかに愛し合っている。一方、大僧正もニキヤに強く惹かれている。
藩王は、若き英雄であるソロルを娘ガムザッティと結婚させようとする。ガムザッティはソロルに心惹かれ、また彼も美しいガムザッティに惹かれ、結婚を承諾してしまう。しかし大僧正が現れ藩王にニキヤとの関係を告げ口する。話を聞いていたガムザッティはニキヤを呼びつけるが対立。父娘で彼女を殺害しようと憎悪の念を燃やす。
ガムザッティとソロルの婚約式。ニキヤは舞姫として悲しげに舞うが、受け取った花籠に仕込んであった毒蛇に咬まれて倒れてしまう。大僧正が我が物となるなら助けると告げるが、ニキヤは拒んで息絶える。
「影の王国」。ニキヤを裏切った罪悪感からソロルはアヘンを吸って眠りに落ちる。幻覚の中でバヤデール達の中にニキヤを見出して、愛を誓う。
ソロルとガムザッティの結婚式。ニキヤの亡霊が現れ、寺院が崩壊。人々は息絶え、ニキヤとソロルは永遠の世界に昇っていく。
✪ みどころ :
①プティパの初期作品
②ロシアにおける題名は 『バヤデルカ』
③3幕の「影の王国」
バレエ・ブランの名作、一糸乱れぬ群舞の美しさ
バレエ ストーリー[16]
✪ 初演 : 1978年11月4日 シュツットガルト・バレエ
✪ 音楽 : フレデリック・ショパン
✪ 構成 : 3幕
✪ 背景 : フランスのパリ
✪ 主な登場人物 : マルグリット
アルマン
アルマンの父
✪ ストーリー :
亡くなった高級娼婦マルグリットの家財が競売にかけられている。そこへマルグリットの恋人であった青年アルマンが駆け込んでくる。彼は彼女の遺品を前に、彼女との日々を回想する。
アルマンは、パリの劇場でマルグリットに出会い、高嶺の花と分かりながらも心惹かれていく。マルグリットもいつしか彼の純粋さに惹かれ愛し合うようになる。しかし2人の関係を知ったアルマンの父がある日彼女を訪れ、息子と別れて欲しいと懇願する。マルグリットは悩みながらも彼のため、と身を引く。マルグリットの真意を知らないアルマンは、彼女の冷たさを恨み、復讐を決意する。マルグリットは持病が悪化する中、病をおして彼のもとを訪れ愛を交わすが、裏切られたと思い込んでいるアルマンは復讐をする。ショックでついにマルグリットは倒れてしまう。
回想をしていたアルマンは、マルグリットの侍女に彼女の日記を手渡される。そこには彼を想いながら死んでいった彼女の心情が綴られていて、彼は深い後悔の念に打ちのめされる。
✪ みどころ :
①群舞の美しさ
2幕での友人達の踊りや、3幕での舞踏会の踊りなど
②グラン・パ・ド・ドゥはガラ公演の演目としても人気
バレエ ストーリー[15]
✪ 初演 : 1974年3月7日 ロイヤル・バレエ
✪ 音楽 : ジュール・マスネ
✪ 構成 : 3幕
✪ 背景 : フランスのパリ
✪ 主な登場人物 : マノン
デ・グリュー
レスコー
ムッシューG・M
✪ ストーリー :
美しい少女マノンは、若き学生デ・グリューと恋に落ちる。しかしマノンには野心家の兄レスコーがいて、彼の手引きによって老富豪ムッシューG・Mの愛人となってしまう。デ・グリューは、愛を捨て豪奢な生活を選んだマノンを説得するが、ある日レスコーはいかさま賭博が見つかって殺され、マノンは娼婦としてアメリカに流刑されてしまう。
ニューオルレアンの刑務所。美しい彼女はすぐに看守に目をつけられる。看守がマノンを口説いている所へ踏み込んでくるデ・グリュー。彼は看守を刺し殺し、マノンを連れて逃亡。
ルイジアナの沼地に迷い込んだ2人。そこで疲れ果てたマノンは倒れ、デ・グリューの腕の中で息絶えるのだった。
✪ みどころ :
①アベ・プレヴォーの小説『マノン・レスコー』を基にしたバレエストーリー
②主人公の波乱万丈の振付
リフトや回転技で波乱万丈の感情を表現
バレエ ストーリー[14]
✪ 初演 : 1965年4月13日 シュツットガルト・バレエ
✪ 音楽 : ピョートル・チャイコフスキー
✪ 構成 : 3幕
✪ 背景 : ロシアの田舎町
✪ 主な登場人物 : タチヤーナ
オネーギン
オリガ
レンスキー
✪ ストーリー :
ロシアの田舎町に、地味で本と空想が好きな娘タチヤーナが母と妹オリガと暮らしていた。ある日、オリガの婚約者レンスキーが連れてきた友人、黒尽くめで垢抜けたオネーギンに、タチヤーナは一目で夢中になる。その晩、タチヤーナは自分の想いを長文の手紙に綴る。
しかしオネーギンは拒絶。手紙を破り、退屈しのぎにオリガを誘惑。それを見たレンスキーは怒り、オネーギンと撃ち合いになるが撃たれ命を落としてしまう。
その後オネーギンは良心の呵責に悩み、海外を放浪する。タチヤーナは以前から求婚されていた公爵と結婚する。
そして数年後、2人は再会。侯爵夫人となりその教養と人柄で社交界の華となっていたタチヤーナを見てやっと自分の想いに気付いたオネーギンは、求愛の手紙を送るが、拒絶されてしまうのだった。
✪ みどころ :
①原作はオペラ
有名なオペラ楽曲に頼らず、別の楽曲を用いている
②バレエらしからぬ主役の2人
地味な田舎娘のタチヤーナ、黒尽くめの教養人のオネーギン
バレエ ストーリー[13]
✪ 初演 : 1960年1月28日 ロイヤル・バレエ
✪ 音楽 : フェルディナン・エロルド
✪ 構成 : 2幕
✪ 背景 : フランスの田園
✪ 主な登場人物 : リーズ
シモーヌ
コーラス
アラン
✪ ストーリー :
初秋フランスの農村に、愛らしく快活な娘リーズが母親シモーヌと暮らしていた。リーズはコーラスと愛し合っているが、シモーヌは裕福なアラン(ちょっと間抜けな息子)と結婚させたがっている。
ある雨の日、リーズはシモーヌの目を盗んでコーラスに会いに行こうとするが見つかり、ドアに鍵をかけられてしまう。鍵をポケットにしまったシモーヌは糸巻きを始めるが居眠りをしてしまい、2人は愛を語り合う。シモーヌが結婚のためアラン父子と公証人を呼びに行っいる間、リーズはコーラスとの幸せな生活を思い描き、それを見ていたコーラスが現れ、愛を誓う。そこへシモーヌ達が戻ってきて、見つかってしまう。しかし2人を見た公証人はコーラスとリーズこそ結婚させるべきだと諭し、ついにシモーヌは認める。
2人は皆に祝福されて結婚。アランはシモーヌの家に忍び込んで、なくしたと思っていたお気に入りの赤い傘を見つけてご機嫌で帰って行く。
✪ みどころ :
①元々は「ジゼル」と並び最古のバレエストーリー
②直訳は「監督不行き届きの娘」
③邦題は 『リーズの結婚』
④母シモーヌ役は男性
リーズと真逆でドタバタの要素であるシモーヌ役は、基本的には男性が女装して踊る
バレエ ストーリー[12]
✪ 初演 : 1949年2月21日 パリ・バレエ団
✪ 音楽 : ジョルジュ・ビゼー
✪ 構成 : 1幕
✪ 背景 : スペイン、セビリアの煙草工場
✪ 主な登場人物 : カルメン
ドン・ホセ
ミカエラ
エスカミーリョ
✪ ストーリー :
セビリアの煙草工場。ジプシーの女工カルメンは事件を起こし牢に送られることになったのだが、護送を命じられた伍長ドン・ホセは、美しいカルメンに誘惑され彼女を逃がす。
カルメンの虜になったホセは、彼女のために殺人を犯し、軍を脱走し、ミカエラという婚約者も捨ててカルメンの属する盗賊の仲間に入る。
しかしホセがどんなに彼女を愛しても、奔放なカルメンはほどなく闘牛士エスカミーリョに心を移してしまう。嫉妬に狂ったホセは闘牛場でエスカミーリョと対決、カルメンと復縁を迫るが聞き入れられず、ついにカルメンを刺し殺してしまう。
✪ みどころ :
①小説→オペラ→バレエ
1845年にフランスの作家が小説を発表、それをもとに1875年パリでオペラが初演、1949年その曲を使ってバレエが初演
②カルメンの衣装
ドン・ホセを虜にするショートカットの衣装
バレエ ストーリー[11]
✪ 初演 : 1948年12月23日 サドラーズ・ウェルズ・ロイヤル・バレエ
✪ 音楽 : セルゲイ・プロコフィエフ
✪ 構成 : 2幕
✪ 背景 : 暖炉のあるとある家
✪ 主な登場人物 : シンデレラ
王子
妖精
義姉達
✪ ストーリー :
シンデレラの家。舞踏会の準備に忙しい義姉達。薄汚れた服を着たシンデレラは、義姉達にいつもいじめられながら、健気に働いていた。ある日、物乞いの老婆が現れ、義姉達が追い払う中シンデレラは自分のパンを分け与える。この老婆は実は妖精で、義姉達が舞踏会に出掛けて留守のすきにシンデレラのもとに再び現れ、シンデレラにドレスとかぼちゃの馬車をプレゼントし、舞踏会へ送り出す。時計が12時の鐘を打つ前に必ず戻るようにと忠告をして。
舞踏会に到着したシンデレラ。そのあまりの美しさに義姉達はシンデレラだと気づかない。王子は一目でシンデレラに心奪われ、ワルツを踊る。やがて時計が12時を打ち、シンデレラは慌てて走り去る。
シンデレラが落としたガラスの靴を手掛かりに王子は彼女を探し回る。シンデレラの家にやって来た王子は、そのみすぼらしい娘が舞踏会で出会った美しい姫であると気付く。妖精が現れ、2人を祝福する。
✪ みどころ :
①幅広い年代で楽しめる、ペローのおとぎ話を元にした作品
②脇役の見せ場が多い
妖精、義姉達のソロなど見せ場が多い作品